腸内環境が健康や美容に関係しているという事はテレビや雑誌などで知っている方も多いのではないでしょうか?
こんにちは、新宿隠れ家リラクゼーションサロンcahAyaセラピストの出口です。いつもご覧いただきありがとうございます。今日も身体の中からキレイと健康を目指す女性の為にお話ししていきます。
今、当サロンに通われている方で、「腸セラピーを受け始めてから、他の事は何も変わってないはずなのに体重が2~3kg減ったんです」というお話をお聞きしました。この理由、とっても簡単で、腸の中に溜まっていた老廃物や毒素が排出されたから、その分の重さが減ったというだけの事、だけどそれだけのゴミを体内に蓄積していたと考えると怖いですよね。
このお話で分かる事
腸内には老廃物がたくさん
「宿便」という言葉を聞いたことはありますか?便秘と宿便は異なるものですが、腸内の老廃物にはどちらも変わりません。そのような老廃物をため込んでしまう事で腐敗が進み毒素が発生する原因にもなってしまいます。
便秘と宿便
同じような意味にとらわれがちな便秘と宿便は、実は異なるもので、定期的な便通が無くお腹がスッキリしない状態の事を「便秘」、腸壁にこびりついている滞留便の事を「宿便」と呼びます。宿便は数か月から数年滞留していると言われていて、その重さは3~5kgほどあると言われています。
毒素が発生すると…
便秘や宿便が溜まり胃腸の働きが弱まることで、腸の繊毛運動も悪くなるため便がうまく排出出来なくなってしまいます。その為、腐敗が進み腸内で毒素が発生されるため、肌荒れや免疫力の低下、冷えや肩こり、最悪の場合は大腸がんの原因になってしまいます。また、ガスが発生するためお腹が張り苦しくなる・痛くなるなどの症状が現れます。
老廃物が溜まることで腸内環境が乱れる
腸内に便や毒素などの老廃物が溜まることで、腸内環境が悪化し体に様々な不調が現れます。その理由が腸内に棲む悪玉菌の増加です。
悪玉菌が増えることで負のスパイラルに…
腸に悪玉菌が増えることで腸内環境が悪化し、様々なトラブルを引き起こす原因になります。そして腸内環境が悪化することで、悪玉菌の棲みやすい環境になり、更に悪玉菌が増加するという負のスパイラルになってしまいます。悪玉菌が増える原因は人によって様々ですが、便秘や下痢、アレルギーなどがある方は悪玉菌が腸内に増加している可能性があります。
悪玉菌が増える原因
食事や生活習慣、ストレスによる自律神経の乱れなど、腸内環境が乱れる原因は色々ありますが、現代人の多くは洋食文化や飽食の時代による食生活の乱れが原因の方が非常に多いです。
肉類は悪玉菌を増やす
腸内の悪玉菌には大腸菌やウェルシュ菌などがありますが、そのような菌が増える原因は肉類の食べすぎと言われています。肉類に含まれているたんぱく質は筋肉を作るためには必要なエネルギーですが、取りすぎてしまった場合は体に吸収されなかったたんぱく質がそのまま腸内に送り込まれます。肉類は消化が悪い為、腸で腐敗が進み、悪玉菌のえさになってしまうことで腸内環境が乱れやすくなります。
食物繊維の不足
現代人は和食文化から洋食文化に変わりつつある中で、野菜などの量が大幅に減少し食物繊維が不足している状態です。食物繊維は腸内の腐敗物を吸収し善玉菌の働きを高めたり、腸の蠕動運動を活性化し老廃物を排出してくれる働きが期待できます。その為、食物繊維が不足してしまう事で腸内に老廃物が蓄積しやすくなり腸内環境が乱れてしまう原因になります。
腸内環境が悪化することで起きる症状
便秘以外の場合でも腸内環境が悪化してしまっている場合は多く、そのような状態を放っておくことで体に様々な不調が現れるようになります。
便やおならの臭い
腸内に悪玉菌が増えることで、食べ物のたんぱく質やアミノ酸からアンモニアや硫化水素と言った有害物質が作り出されます。その為、便やおならの臭いがきつくなる、生ごみのようなにおいがする状態になり、進行してしまう事で口臭や体臭にもつながってしまう為、臭いの変化は普段から気にしておくことが大切です。
腹部のハリや痛み
悪玉菌の作り出す有害物質=毒素は腸の働きを抑制してしまう事で、排出する力が低下してしまいます。その為、腸内に便やおならが溜まってしまい、腹部が張り、痛みなどを生じるようになります。
肌荒れや冷え性
悪玉菌によって作り出された有害物質は大腸の粘膜から血管に吸収され、血液を通して全身に流れてしまいます。皮膚に運ばれた有害物質は肌にダメージを与え、ターンオーバーを抑制してしまいます。その為ニキビや吹き出物と言った肌荒れの原因になってしまいます。また、老廃物が入り込んだ血液は次第にドロドロになってしまい全身の血行不良を招くことで冷え性の原因にもなってしまいます。
疲労感や免疫力の低下
腸内で悪玉菌が優勢になってしまう事で、作り出された有害物質によって体の各免疫力が低下してしまいます。その為、全身の疲労感や倦怠感を感じる事はもちろんですが、免疫細胞の約70%が腸内にいるため、腸内環境が悪化することで免疫力が低下してしまい風邪やアレルギー、食中毒、インフルエンザなど様々な病気の原因になってしまいます。
腸内環境を改善する方法
悪化してしまった腸内環境を整えるには、何か一つを改善したらいいわけではない場合がほとんどです。まずは、自分の腸内環境を悪化させている原因を理解して、出来ることから始めていく事が大切です。
食生活
普段何気なく口にしている食事は、腸内環境に大きく関係しています。あなたはどのような食事をすることが多いでしょうか?野菜や果物などをあまり食べず、肉類や炭水化物ばかりの食事をしている方は、腸内環境が乱れやすくなってしまいます。まずは腸を整えるための食事を摂取するように心がけましょう。
食物繊維
食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種類があり、それぞれに働きが異なります。まずはそれぞれの特徴を理解して、自分の腸に合ったものを摂るようにしましょう。
不溶性食物繊維
その名前の通り水に溶けないタイプの食物繊維で、腸内で水分を吸収し膨らむことで便のカサを増し、腸の持つ蠕動運動を促す働きがあります。大豆やイモ類、ゴボウなどの根菜類やキノコ類、穀物などの繊維質の食材に多く含まれています。腸の蠕動運動が弱いことで起こる「弛緩性便秘」の方や、下痢になりやすいという方は不溶性食物繊維を多く摂取することが大切です。
※弛緩性便秘とは…便秘の方のほとんどが「弛緩性便秘」と言われています。弛緩性便秘は腸が正しく機能していない事で発症し、特に女性や高齢者に多いことが特徴です。腸の働きが低下していることで、腸の筋力や蠕動運動の働きがうまく働かず、便を体外へ押し出す力が弱くなっていることが原因です。
水溶性食物繊維
水に溶けるタイプの食物繊維で、腸内の善玉菌を増やす効果があり、お腹の中でゲル状の柔らかい便を作る働きがあります。便が硬くなってしまって排出しにくいという方は、「水溶性」の食物繊維を積極的に摂取することが大切です。寒天や海藻類に含まれる「アルギン酸」や野菜や果物に含まれる「ペクチン」などは水溶性の食物繊維になります。
発酵食品
発酵食品には多くの乳酸菌が含まれていて、腸内を酸性にし悪玉菌の増殖を抑え善玉菌を増やすという働きが期待できます。ぬか漬けやキムチ、味噌や納豆などは植物性乳酸菌で、日本人の腸内環境にはとてもあっている食事となります。また、乳酸菌というとヨーグルトやチーズなどがイメージされやすいですが、このような食べ物は動物性乳酸菌になります。
運動
適度な運動は血流を促し、酸素が全身を巡ることで体に刺激を与えます。気持ちよいと思えるような運動には自律神経のバランスを整えてくれる働きもあるので、腸の活性化につながります。30分程度の散歩やラジオ体操、ストレッチなどの軽めの有酸素運動から取り組んでみてください。また、腸の働きを高めるためには、お腹周りの筋肉を刺激することも効果が期待できます。
なるべく早くから始めるほうが良い
腸内細菌は生まれた時から腸内に生息し、腸内フローラは食事や運動、睡眠などの生活習慣によって変わっていきますが、子供の頃から基礎は出来上がっています。健康な腸内細菌叢は脳の機能を健康に保つためにも有益で、抗うつの作用をもたらすとも言われています。運動を始める時期が早ければ早いほどよく、腸内環境が改善し、良い影響が現れることがわかっています。
運動をすることで腸内菌が豊かに
運動をすることで腸内フローラが活性化するという事は研究でも明らかになっていて、40人のプロラグビー選手と46人のスポーツ選手ではなく体のサイズや年齢が似ている男性と対象した結果、ラグビー選手の方が腸内細菌叢が多く、腸内菌の種類も多かったと報告があります。健康を保つには、腸内で善玉菌を増やし、活動を活発にする必要がある為、食事だけではなく運動を行う事で、腸内細菌の状態を改善し、免疫力や代謝を高めていく必要があります。
ウォーキングなどの有酸素運動から始めよう
なるべく早いうちからウォーキングなどの運動をすることで、腸内フローラがより健康的になり、その後の人生で脳を健全に保ち、代謝的活性を促進する可能性があると言われています。運動をすることで血中のブドウ糖や脂肪酸が利用され、血糖値の上昇が抑えられ、エネルギー摂取量と消費量のバランスが改善されることで減量効果も得られます。
睡眠
腸内細菌と睡眠は深い関係があり、睡眠と深くかかわるホルモン「メラトニン」は就寝時に分泌されることで眠りを誘います。このメラトニンの原料になっているのが必須アミノ酸の「トリプトファン」ですが、これは体内で作り出すことが出来ない為、食べ物から摂り入れる必要があると言われています。
腸内細菌が機能しないと睡眠の質が低下
食べ物に含まれているたんぱく質は腸内細菌の力でトリプトファンに分解されます。トリプトファンは分解されると脳へと運ばれ、その後に神経伝達物質のセロトニンへ転換されます。このセロトニンを元に睡眠ホルモンである「メラトニン」が生成されるので、腸内細菌が正しく機能していないとメラトニンはうまく分泌されなくなり、睡眠不足の原因になってしまいます。
体内時計の乱れが腸内環境の悪化に
身体の自律神経などの調整などにも関わっている「体内時計」が乱れてしまう事は、睡眠不足の原因にも上げられます。体内時計の乱れは腸の機能に影響し、食べ物の消化や吸収力の低下を招くほか、悪玉菌が増加することで腸内環境の悪化にもつながってしまいます。体内時計が乱れることで、睡眠ホルモンであるメラトニンがうまく分泌することが出来ず、睡眠の質が低下してしまう為に腸内環境が乱れてしまうんです。
自律神経を整えることが腸内環境の改善に
腸と睡眠には「自律神経」という共通点があり、ストレスなどで腸内環境が悪くなることで自律神経のバランスにも悪影響を及ぼし、睡眠の質の低下へとつながってしまいます。人は眠っている脳や体がリラックスした状態の時に副交感神経が優位になります。胃や腸などの消化器官の働きは眠っている間に活性化し、食べ物の消化や吸収をすると同時に、腸の中にある細胞の修復や再生も活発に行われます。
活性化された消化器官の働きは腸内細菌の働きも活発にして腸内環境を整えてくれますが、十分に睡眠がとれてない状態では、体はリラックス状態になる時間が少なくなってしまうので副交感神経の働きも低下し、消化器官の働きも低下してしまいます。そうなることで食べ物の消化や吸収もうまくいかず、食べ物のカスが腸内で大量に発生し悪玉菌がカスをエサにして増殖してしまいます。
副交感神経を優位にするための行動を
自律神経の中でも副交感神経を優位に立たせることが睡眠の質を上げ、腸の働きを活性化させることにつながります。その為にも、寝る前の行動はとても重要になります。寝る3時間前までに食事を済ます、ゆっくりと湯船に浸かり身体を温める、ゆっくりとストレッチをするなどの行動をすることももちろん大切ですが、寝る直前までパソコンやスマートフォンなどを見ない、イライラしたり不安になるようなことを思い出さないなど交感神経を優位にさせてしまう行動を控える事も重要です。
腸内環境の改善こそが健康維持につながります
目に見えないところだからこそ、少し不調を感じていたとしても放置してしまう方が多い腸ですが、腸内環境は放っておくことでどんどん悪化してしまいます。例えば体感としてある便秘は、便が腸に蓄積してしまう事で悪玉菌が増加し更に便秘を悪化させてしまいます。そして、ただ便を出そうと便秘薬などを飲むことで強制的に腸に刺激を与え続け、次第に腸自体が自分の力で働けなくなってしまうのです。
そのような状態が続けばもちろん腸の中で分泌されるはずのセロトニンもうまく生成できなくなり、イライラしやすくなってしまったり睡眠の質の低下につながる、そして交感神経が常に優位に立った状態になる為、更に腸は働くことが出来なくなるという悪循環になってしまうのです。
腸内環境の改善には食事の改善はもちろんですが、それ以外にも睡眠や運動、自律神経や生活習慣など様々な事が関係しています。その為何か一つを改善したとしてもなかなか目に見えた改善が見られないという方もいらっしゃいますが、まずは自分の腸内環境を乱れてしまう原因をしっかりと理解しておくことが大切です。そしてその原因になる行動から改善していくようにしましょう。
腸内環境の改善こそが健康維持につながります。ぜひ今の自分の腸の状態を理解し、健康でいるために出来る事から始めてみてはいかがでしょうか?
ayako