「グルテンフリー」ってよく聞くようになりましたね。その為なんとなくグルテンは身体に良くないというイメージがついていて、どのような問題があるのかまで知っている方は少ないように感じます。
こんにちは!!新宿隠れ家リラクゼーションサロンcahAyaセラピストの出口です。いつもご覧いただきありがとうございます。今日も身体の中からキレイと健康を目指す女性の為にお話していきますね。
グルテンフリーって少し前までは全然言われていませんでしたが、テニスプレイヤーのジョコビッチ選手がグルテンフリーの食事方法で成果を上げ、話題になったことがきっかけで今では注目を集めてますね。ですが実際には何が問題なのか、そして始めてみたくてもどうやったらいいのか分からないという方が多いので、今日はそんな『グルテン』についてお話していきますね。
このお話で分かる事
グルテンって何?
『グルテン=小麦』と思っている方も多いかもしれませんが、グルテンとは小麦を水でこねる事で形成される「タンパク質」の事です。パンや麺を作ったことがある方はイメージしやすいと思いますが、小麦粉に水を入れる事で粘弾性のある生地が完成しますよね?これは小麦に含まれている「グルテニン」と「グリアジン」がこねる事で絡み合っていき、粘弾性のタンパク質『グルテン』が形成されます。
グルテンは強力粉・中力粉・薄力粉の順で含有量が多く、より弾力感のある中華麺やパンには強力粉、ケーキやてんぷらの衣などふんわり感のあるものには薄力粉が使用されることが多いです。この「グルテン」の形成は小麦独自の性質なので、他の穀類には小麦グルテンのような強い粘弾性はありません。
ライ麦パンなどのドイツのパンをイメージしてもらうと分かりやすいですが、小麦で作られたようなふわもちな食感ではなく、ずっしりと硬い食感というのが小麦グルテンの粘弾性が無いという事なんです。ですが、粘弾性が少ないと言っても大麦(押し麦/もち麦)やライ麦、オーツ麦にもグリアジンに近い成分が含まれていますので、グルテンフリーの食事を行っていく場合は控える事をお勧めしています。
グルテンって何が問題なの?
グルテンがタンパク質なら問題ないんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、グルテンを摂取する事により身体に様々な不調が出てくるんです。
このような日常の不調は「グルテン」の摂取により『腸の炎症』を引き起こしてしまう事が原因と言われています。また、このようななんとなく体調が…というものだけでなく重度な病気の原因になってしまう場合もあるんです。
グルテンの中毒性
パンやケーキなどのスイーツを止める事が出来ないという人が多いのには、分解されたグルテンの一部(ペプチド)のアミノ酸配列がモルヒネに似ていて中毒性があると言われています。グルテンは体内から完全に抜けるまで3か月はかかると言われていてるので、小麦断ちをなかなか出来ないという方も多いです。
アレルギー反応
グルテンはアレルギー反応を起こしやすいのですが、アナフィラキシーショックなどの急激な体調不良が現れない場合があるので、日々知らない間にアレルギー食品を摂取し体調不良などの問題が起きる場合があります。摂取してから3日後など、人によって発症する日数もバラバラの為、時間が経過してしまっている分アレルギー物質を特定する事も難しくなってきます。
リーキーガット症候群
リーキーガット症候群とは、抗生剤やピルの使用などにより腸内環境が乱れ、感染・ストレス・食事などの影響により腸管を守っている壁を破壊していきます。その為、腸粘膜が粗くなり異物が体内に侵入しやすい為、免疫異常やアレルギー反応を引き起こします。
グルテンは分解されにくい構造をしている為、未消化のまま腸の粘膜を傷つけリーキーガット症候群を引き起こしてしまうと言われています。健康な人でもグルテンを摂取し続ける事で次第に腸に穴が開いてしまい、アレルギーの原因となる物質や化学物質、貴金属などの有害物質を体内に入れてしまうんです。
このように通常なら体内に入っていかない有害物質が侵入し、血液を通って全身をめぐってしまう事で様々なアレルギー反応や自己免疫疾患が起こってしまいます。
グルテン不耐症
グルテンの消化不良により、腹部膨満感・下痢・疲労感・頭痛などの症状が出る体質の事を「グルテン不耐症」といいます。特に日本人は欧米人と比べ、グルテンを分解できる能力が弱いため、未消化のまま腸を通過する事で炎症が起きてしまいます。このグルテン不耐症は、普段小麦を食べても問題が無い人でも、胃腸が弱っていたり体調不良が重なったりすると起こってしまいます。
セリアック病・自己免疫疾患
小腸の炎症により栄養素が吸収できなくなってしまう重度の栄養障害の事を「セリアック病」と言います。貧血や骨粗鬆症・発達遅延・精神障害・下痢・頭痛・湿疹・不妊など様々な問題を引き起こします。また、セリアック病は生まれつきでなくても、グルテンの摂取をきっかけにある程度成人になってからでも起きる病気です。自己免疫疾患はグルテンが免疫異常を引き起こしていると言われていますので、注意が必要ですね。
自閉症児の脳の興奮性
自閉症児の場合は、グルテンを過剰摂取してしまう事により腸内環境の悪化だけでなく、脳の興奮性を増してしまうと言われています。これは、グルテンを構成しているアミノ酸「グルタミン酸」が脳の興奮をおこす神経伝達物質になっているからなんです。程よい「グルタミン酸」は集中力アップなどの重要な役割をしていますが、自閉症児が過剰に摂取してしまう事で興奮を落ち着かせる神経伝達物質の産生を抑制してしまうため、多動や興奮を起こしやすくなってしまいます。
まとめ
このようにグルテンは身体に様々な影響を与えてしまいます。ですが「グルテンを摂ったらダメ」と思って食事を気にしすぎていてはストレスになってしまいます。ちなみに、グルテンを含んでいる小麦はパンや麺だけではありません。肉まんや餃子やシュウマイの皮、お好み焼きなどの小麦製品にはもちろんの事、揚げ物の衣や麦飯、市販のカレーなどのルゥ、ソーセージなどの水産練り製品にもつなぎとして小麦が使われています。
最近ではグルテンフリー食材も多く販売されていますし、米粉やそば粉、大豆粉などで代替されたものも手に入りやすくなってきています。その為、グルテンフリーの食生活をするのであればまずは2週間試してみると良いと思います。ちなみに普段から小麦食品を多く摂っている人は、グルテンの中毒性により、1週間くらいはつらいかもしれませんね。ですがその欲求も減ってくるものなので、初めのうちに頑張って乗り切る事が大切です。
また、腸が健康な時は多少のグルテンの摂取は問題ありません。その為、極端に食べたり食べなかったりではなく、食事を選ぶときにちょっと意識をして摂取量を減らしていくと良いと思います。食事は楽しむものですので、これはダメ、あれもダメではなく、ストレスにならない程度にグルテンの摂取量を意識するところから始めてみてくださいね。
ayako